物件を探しているときに目にする「定期借家契約」→「家賃が安いし、なんとなくお得かも」と感じて契約してしまうと、後で大きな落とし穴にはまる可能性があります。実はこの“定期借家契約”と、一般的な“普通借家契約”には大きな違いがあり、契約内容をしっかり理解していないと「更新できない」「立ち退きしなきゃいけない」という事態に…。今回は、知っておくべき両契約の違いや、それぞれのメリット・デメリット、契約前に確認すべきポイントをわかりやすく解説します。
定期借家契約とは?普通借家契約との違い
まずは基本的な違いを確認しましょう。
項目 | 普通借家契約 | 定期借家契約 |
---|---|---|
契約期間 | 通常2年(更新可能) | 1年以上で自由設定(更新なし) |
更新 | 自動更新または再契約あり | 原則、更新なし(再契約は新規扱い) |
貸主側の解約 | 正当事由が必要 | 契約満了で終了 |
借主の立場 | 強い | 弱い(再契約できない場合あり) |
つまり、定期借家契約は「何年住んでも、契約満了で出ていかなければならない可能性がある契約」です。これは引っ越しや子育てなど、長く住みたい人には大きなリスクとなります。

定期借家契約のメリット・デメリット
メリット
- 家賃が相場より安くなるケースが多い
- 一時的な転勤・単身赴任など短期利用には向いている
- オーナー側の運用が柔軟になる(一定期間のみ貸すなど)
デメリット
- 契約期間終了後に確実に退去が必要(再契約できないことも)
- 契約更新ができないため、長期居住には不向き
- 契約時に「定期借家契約であること」を書面で説明されている必要がある(が、見落とす人が多い)
■ 契約前に確認すべき3つのポイント
- 契約期間の終了後どうなるか?
→「再契約できる可能性あり」と書かれていても、保証ではありません。 - 契約書に「定期借家契約」と明記されているか?
→ 説明がなかった場合は契約無効になることも(宅建業法に違反)。 - 引っ越しの時期やライフプランに合っているか?
→ 子どもの学校や通勤の都合など、数年先まで想定しましょう。
■ こんな人には向いている・向いていない
向いている人:
- 転勤や単身赴任など、住む期間があらかじめ決まっている人
- 少しでも家賃を抑えたい人
- 仮住まいとして探している人
向いていない人:
- 子育て中のファミリー層
- 将来のライフプランに影響が出る人(転校、通勤圏など)
- 「この家に長く住みたい」と考えている人
まとめ
“定期借家契約”は、使い方によっては便利な制度ですが、契約内容を理解せずに進めると後々トラブルのもとになります。
「安いから」「立地がいいから」と安易に決める前に、“更新できない契約”かどうかをしっかり確認しましょう。
不動産会社としても、誠実な説明と丁寧なヒアリングを通じて、お客様にとって後悔のない住まい選びをサポートしていきたいですね。
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